まつだい駅から、車を走らせ、上越方面で坂を上っていくこと10数分…
『蒲生の棚田』からもほど近いかつての集落の廃工場跡地に新たにオープンしたのは、
里山の恵みを生かした料理で 地域の住民や、ソトからの来訪者が集って食事を楽しみドリンクを酌み交わせる…
その名も「MURA PUB」ムラパブ です。
里山料理人が繋ぐ、農と食の”HUB”レストラン
こちらをオープンさせたのは、2023年までミッション型地域おこし協力隊として、松代中心街エリアにある宿舎兼交流の拠点である「棚田ハウス」の厨房に立たれていた 正力俊和(しょうりき としかず)さん。
(photo by Tsutomu Yamada)
棚田ハウスは、旧松代中学校 冬期宿舎「松和荘」をリノベーションし生まれ変わった施設で、宿泊施設が不足して来訪者が泊りで滞在することが中々難しかった松代地域にとって重要な場所です。
松代棚田ハウス https://www.tokamachishikankou.jp/spot/tanadahouse/
松代に泊まる
そこで提供される料理もまた、地域の食文化を来訪者に伝える役目を果たすものであり、正力さんは「厨房」の設計、立上げ、運営業務全般から広く携わっておられました。
協力隊退任後は、より山間地域に近い蒲生(かもう)地区に移り、かつて地域の中で電子部品の作業工場として使われていた建物でお店をオープンさせることになりました。
正力さんが目指すのは、
他にはない唯一無二の食材や食文化を有するにも関わらず、なぜか埋もれてしまいがちなこの地域で生まれてくるものたちの価値を、足りなかったものを、ひとつひとつを繋いで補い、伝えていくこと、だそうです。
また、それは「食」だけにフォーカスされるものではなく、食事を多くの方と共有することで生まれる繋がりそのものにも熱い想いがこめられています。「MURA PUB」という名前に内包されるもの、そこに求められる地域の「HUB=核、中心、中心地」としての役割。
農業と飲食がより近くより深い関係にあることが理想だと正力さんは言います。
これはまさに、「ローカル・ガストロノミー」の理念そのものといえるのではないでしょうか。
料理ひとつひとつにこめられているもの
『MURA PUB』さんのメニュー表はいたってシンプル。
・ランチ ¥2,000(+税) おまかせ ショートコース 4〜5品
・ディナー ¥3,500(+税)おまかせ ショートコース 6〜7品
前菜に始まり、汁物、野菜の小鉢、メインディッシュ…内容も季節に応じて変化していくから、
いつ行っても「この食材をこう使うとは!」という新鮮な発見と喜びがあります。
素材の本当の魅力を引き出す和食の技法の妙と、ちょっとした驚きと喜びを提供するセンスの良さ
正力シェフのこれまでにない料理のひとつひとつに
『次はどんな料理が出てくるんだろう』
というワクワク感がありました。
そして、料理の締めくくりが白ご飯というのが またいいんです。
土鍋炊きだから、おこげも味わえる。一粒一粒が輝く地域の自慢のお米。
松代のお米はおかずのお供ではなく、主役であって、その美味しさは、シンプルだからこそ味わえるもの。
この時にはアルコールは一滴もいただいていませんが、存分に酔いしれたランチタイムでした。
また、一緒にお店を切り盛りされていて、同建物2階で、ハワイアンロミロミのリラクゼーションサロンをされているパートナーさんの笑顔がまたいいのです。お二人に癒される時間でもあります。
「人に会いに」また足を運びたくなるお店だと思いました!
(文:松代地域支援員 高橋)
MURA PUB さんの基本情報
『MURA PUB』(十日町市蒲生1588-1)
土日限定OPEN 完全予約制(できれば2日前までに予約をお願いいたします)
(※平日は17:30〜お酒のみ(簡単な食事は出せるかも)
ランチタイム 11:30〜14:00
ディナータイム 18:00〜22:00
客席 16席(カウンター8席)
ご予約はこちら▼
TEL 090 3877 7750 (店舗)
公式instgram [MURA PUB]
https://www.instagram.com/mura_pub?igsh=MWFmNWNvbGZhdXNwaw%3D%3D&utm_source=qr&fbclid=IwZXh0bgNhZW0CMTAAAR0Uu0pQ-lyTyinmzdtVQyc_7h5RZQ3j3T5e25ZKeuaelsiw7IIzjyEtA44_aem_HsHcgGjC10zn2B9N5uwDPg